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やわらかく、きめが細かい赤ちゃんの肌。すべすべとしてトラブルとは無縁なように見えますが、実は大人に比べて皮膚が約半分ほどの薄さしかなく、皮脂量も少ないため、外部の刺激を受けやすいと言われています。気象庁の発表によると、1990年の観測開始以降、紫外線量は増加傾向にあり※、ジリジリとした日差しから敏感な赤ちゃんの肌を守るために、日焼け止めを塗ることはとても大切です。
そこで今回は、お湯だけで洗い落とせる、赤ちゃんに安心な日焼け止め製品を、選び方とともにご紹介します。この日焼け止めは、お風呂時に石鹸を使わずに簡単に落とすことができるため、ママに手間がかからず、取り入れやすいのが特徴です。また敏感肌の方にも適しているため、肌にやさしい日焼け止めをお探しの方にもおすすめです。
※出典:気象庁「紫外線の経年変化」
赤ちゃんの日焼けに対する考え
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1997年までの母子手帳には、赤ちゃんに日光浴をすることを良しとする記載がありました。これは、日光浴をすることでビタミンDが皮下で生成され、ビタミンD欠乏症によっておこる「くる病」を防ぐという考えがあったためです。
しかし、近年では紫外線についての研究がすすみ、人体へさまざまな悪影響(小児期の日焼けは、将来、皮膚がんや白内障などの発症のリスクを高める※)を及ぼすことが分かってきています。そのため、母子手帳の日光浴推奨の記載は削除され、外の風にあたり、体が温度変化になれるための「外気浴」に変更されました。
前述したように、赤ちゃんは大人と比べて皮膚がうすく、紫外線による影響を強く受けてしまいます。そのため、ビタミンD生成に必要な日光を浴びるのは、外気浴になれた生後1か月過ぎから、紫外線量が少ない朝8時~10時頃の時間帯で、1日数分程度から始めると良いでしょう。
赤ちゃんの日焼け止めの選び方
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ここでは、お湯で落とせる日焼け止めを選ぶときにチェックしてほしい4つのポイントをご紹介します。
その1 赤ちゃんの肌に合う紫外線防御指数の製品を選ぶ
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日焼け止めは、紫外線防御指数が高ければ高いほど良い製品というわけではありません。日焼け止め選びは「紫外線量に合った数値と、肌に負担が少ない」ものを選ぶことが大切です。高い数値だけで日焼け止めを選ぶと、肌に余計な負担がかかり肌荒れを起こしかねません。
【日常生活】
SPF:15~20、PA:++
【海や山】
SPF:20~40、PA:++~+++
・SPF:紫外線B波(肌を黒くする紫外線)を防ぐ効果指数。2〜50で示され、さらに50以上の場合は「50+」と表示される。
・PA :紫外線A波(肌に炎症を起こす紫外線)を防ぐ効果を表す目安。 +・++・+++・++++の4段階で示され、+の数が多いほどUV-A防止効果が高くなる。
その2 紫外線吸収剤不使用の製品を選ぶ
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紫外線を防ぐ成分は「紫外線吸収剤」と「紫外線散乱剤」の2種類があります。紫外線吸収剤は、肌の表面で紫外線を吸収し、化学反応を起こして紫外線を弾くことから、敏感な赤ちゃんの肌に刺激が強い場合があります。
それに対して紫外線散乱剤は、紫外線防御率が紫外線吸収剤より劣るものの、紫外線を単純に反射するだけなので、肌への刺激が少ないと言われています。敏感な赤ちゃんの肌には、「紫外線散乱剤」タイプの日焼け止めを選ぶと良いでしょう。
その3 肌に負担の少ない成分の日焼け止めを選ぶ
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人によって荒れてしまう成分はさまざまですが、アルコールや着色料、香料など刺激の強い成分によって、敏感な赤ちゃんの肌が荒れてしまうことがあります。日焼け止めの成分表示を確認して、できるだけ添加物の少ない製品を選びましょう。
その4 保湿成分がはいっているものを選ぶ
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新生児から生後2ヶ月ほどまでは、ママからもらったホルモンの影響で、赤ちゃんは皮脂分泌は過剰な状態です。ですが、その時期を過ぎると一転して皮脂量が大人の1/2~1/3程度と急激に減り、皮膚の水分量も大人の1/4ほどと肌が乾燥している状態に。肌が乾燥していると、紫外線から肌を守る「バリア機能」が低下してしまうため、赤ちゃんの日焼け止めには保湿成分が入っているものがおすすめです。
赤ちゃんの日焼け止めはいつから使う?
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赤ちゃんのデリケートな肌には、生後3か月を過ぎるまで基本的になるべく日焼け止めの使用は控えた方がよいと言われています。そのため、生後3ヶ月まではなるべく外出を避けてほしものです。しかしながら、上に兄弟がいて、お散歩や登園などで、赤ちゃんも連れて外出しなくてはいけない場合もあるでしょう。
そのような状況では、ベビーカーにサンシェードを装着したり、日傘やつばの広い帽子を使用したり、長袖の衣服を着用させることで、直射日光から赤ちゃんを守ってあげることができます。
赤ちゃんにおすすめ!お湯だけで落とせ日焼け止めの人気商品8選
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ここでは、お湯だけで落とせる赤ちゃんの日焼け止めの人気製品をご紹介します。
1. 100%天然由来成分!ALOBABY(アロベビー)の日焼け止め
商品名:アロベビー UVモイストミルク
【容量】60g
【いつから使用できる】生後0ヵ月から
【SPF・PA】SPF15・PA++
【商品の形状】ミルク
【紫外線吸収剤の使用】不使用
【保湿成分】ホホバ種子油、シア脂、バオバブ種子油
【不使用添加物】合成香料・合成着色料・アルコール・PG・パラベン・シリコン・鉱物油・石油系界面活性剤
【アレルギーテスト】-
【香り】グレープフルーツ&ラベンダー
【生産国】日本
2. みずみずしく軽い付け心地!NOV(ノブ)の日焼け止め
商品名:NOV(ノブ) UVミルクEX
【容量】35g
【いつから使用できる】赤ちゃんから
【SPF・PA】SPF32・PA+++
【商品の形状】クリーム
【紫外線吸収剤の使用】不使用
【保湿成分】グリチルリチン酸2K、ヒアルロン酸Na
【不使用添加物】香料・着色料
【アレルギーテスト】パッチテスト済み、アレルギーテスト済み、光アレルギーテスト済み 、ノンコメドジェニックテスト済み
【香り】無香料
【原産国/製造国】日本
3. 新生児から使用可能!Pigeon(ピジョン)の日焼け止め
商品名:ピジョン UVベビーミルク Wプロテクト
【容量】45g
【いつから使用できる】生後0ヵ月から
【SPF・PA】SPF20 ・PA++
【商品の形状】乳液
【紫外線吸収剤の使用】不使用
【保湿成分】セラミドNP・ヒアルロン酸Na
【不使用添加物】紫外線吸収剤・パラベン・アルコール・香料、着色料
【アレルギーテスト】皮膚科専門医監修による使用テスト済み(乳幼児対象)
【香り】無香料
【製造国】日本
4. FANCL(ファンケル)の優しい設計の日焼け止め
商品名: FANCL ベビーサンガード
【容量】30g
【いつから使用できる】生後6ヵ月から
【SPF・PA】SPF25・PA++
【商品の形状】クリーム
【紫外線吸収剤の使用】不使用
【保湿成分】スクワラン、セラミド2、ホホバ種子油
【不使用添加物】防腐剤・合成香料・合成色素・石油系界面活性剤
【アレルギーテスト】皮膚科専門医監修による使用テスト済み(乳幼児対象)
【香り】合成香料不使用
【原産国・製造国】日本
5. 完全ノンケミカルでオーガニックのUV&アウトドアスプレー
商品名:ママベビー UV & アウトドアスプレー
【容量】 80mL
【いつから使用できる】6ヵ月から(6か月以上2歳未満は、1日1回まで
・2歳以上12歳未満は、1日1~3回まで)
【SPF・PA】SPF20 ・PA++
【商品の形状】ミスト
【紫外線吸収剤の使用】不使用
【保湿成分】ヒアルロン酸Na、
【不使用添加物】ディート、石油系界面活性剤(SLES、SLS)、GMO(遺伝子組み換え成分)、シリコン、ワセリン、鉱物油、合成着色、合成香料、合成ポリマー、パラべン(防腐剤)、アルコール、Cruelty (動物実験)
【アレルギーテスト】アトピー素因肌でのテスト済み、敏感肌パッチテスト済み、皮膚アレルギーテスト済み
【香り】ティーツリー葉油、アオモジ果実油などのピュアエッセンシャルオイルからなる爽やかな精油
【原産国・製造国】日本
6. マイクロカプセル化された肌に優しい日焼け止め
商品名:プロメ サンゴールド
【容量】60ml
【いつから使用できる】生後1ヶ月から
【SPF・PA】SPF23 ・PA++
【商品の形状】ローション
【紫外線吸収剤の使用】不使用
【保湿成分】ヒメフウロエキス・水溶性プロテオグリカン
【不使用添加物】香料
【アレルギーテスト】-
【香り】無香料
【原産国・製造国】日本
7. 天然由来99%!anone baby(アノネベビー)の1本3役の日焼け止め
商品名:anone baby トータルアウトドアUV
【容量】50g
【いつから使用できる】生後1ヶ月から
【SPF・PA】SPF20 PA++
【商品の形状】ミルク
【紫外線吸収剤の使用】不使用
【保湿成分】植物性のセラミド
【アレルギーテスト】スティンキングテスト済み・モニターテスト済み・アレルギーテスト済み
【不使用添加物】石油系界面活性剤、合成着色料、パラべン、フェノキシエタノール、鉱物油、ナノ原料、合成香料
スティンギングテスト、パッチテスト、アレルギーテスト
【香り】レモンユーカリ、ラベンダー、ハッカ、オウゴンエキス
【原産国・製造国】日本
8. ノエビアのウォーターベース処方の日焼け止め
商品名:ノエビア レイセラ ミルキーベビーUV
【容量】45g
【いつから使用できる】6ヵ月から
【SPF・PA】SPF28・PA+++
【商品の形状】ローション
【紫外線吸収剤の使用】不使用
【保湿成分】トリエチルヘキサノイン、グリセリン
【不使用添加物】香料、着色料、鉱物油、パラベン、アルコール
【アレルギーテスト】パッチテスト済み・アレルギーテスト済み
【香り】無香料
【原産国・製造国】日本
赤ちゃんの日焼け止めの塗り方
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使用する量については、メーカーの商品ページに記載された推奨量をご確認ください。推奨量が明記されていない場合、クリームタイプの日焼け止めはパール1個分の量を、ローションタイプでは1円硬貨分を手にとりましょう。それぞれを額、鼻、両頬、顎の5点に置き、均一に丁寧に伸ばしていきます。その後、同じ量をもう一度重ねづけすると、より効果が期待できます。
また、日焼け止めは顔や手だけでなく、首のうしろやデコルテなどの露出部分にも塗布することが重要です。お湯で落とせるタイプの日焼け止めは落ちやすいため、定期的に塗り直して、紫外線防御効果をしっかり持続させましょう。
お湯でおとせる日焼け止めを使って、肌を健やかに!
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赤ちゃんの肌は敏感なため、大人よりも紫外線によるダメージを受けやすいです。紫外線は免疫力を低下させる可能性があるため、適切な日焼け止めでしっかりと対策を行いたいですね。お湯で簡単に洗い流せるタイプの日焼け止めは、使用後の落とす際に手間がかからないため、気軽に日焼け止めを取り入れやすいのが魅力です。また、出産や季節の変わり目などで敏感になっている大人の肌にもおすすめの製品になっています。